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腱板断裂

肩腱板とは

肩腱板とは、上腕骨と肩甲骨をつないでおり、肩を動かす時に腱板が働くことで、肩は安定してスムーズに動くことができます。
この腱板が断裂すると、腕の上げ下げで上腕骨と肩甲骨の間で動きのブレが生じて痛みが出現したり、肩の動きが制限されたりします。

腱板断裂の原因

外傷

転倒して腕を捻ったり、あるいは強打したりして腱板の大きな外力が加わって断裂することがあります。

非外傷性

腱が加齢によって変性し、腱板の強度が弱り、徐々に断裂することがあります。
また肩周囲の筋緊張があったり、腱板の働きが悪くなったりすると、肩を動かす時に上腕骨頭にブレが生じて腱板が肩甲骨とぶつかるため、腱板が擦れて断裂を起こします。

肩痛が長期間、治らない場合は、腱板断裂の可能性があります

中高年の方で肩痛が出現した際に、多くの方は50肩と自己診断したり、あるいは整形外科に行って、50肩と診断されたりすることがあります。
しかし、なかなか治らない場合は腱板断裂を念頭に精査する必要があります。
腱板断裂は肩に精通した、肩専門医でないと診断が難しい場合があり、また診断にはMRI等の検査を行う必要があります。

症状

肩を動かすと痛い

一定の角度で痛みが出たり、引っ掛かり感が生じたりします。

夜間痛

横になって寝ると痛く、睡眠が傷害される。

筋力低下

重いものを持ち上げることや肩を上げた状態で保持することが出来ない、あるいは苦手になります。

肩の動きが制限される

肩がしっかり上まで上げることが出来なくなることがあります。

治療

腱板断裂は全て手術の適応になるわけではありません。
肩甲骨や背骨の動きやその周囲の筋肉の働きを良くするリハビリや、断裂せず残っている健常な腱板の働きを良くするリハビリや、炎症を改善する注射を行うことで、症状が改善する場合があります。
これらのリハビリ・注射を行なっても症状が持続する場合は手術が選択されます。

保存療法

薬物療法

腱板の炎症がある場合は、内服薬や注射を用いて炎症を抑え、症状の改善を図ります。

リハビリテーション

肩甲骨や胸郭の動きを引き出し、残存している腱板の機能を最大限に活用することで、肩がブレなく、スムーズに動くようにすることで、症状の緩和を図ります。

手術療法

腱板断裂に対する手術は、関節鏡を使用して行います。
全身麻酔下での手術となり、約1週間の入院が必要です。
断裂した腱板を元の位置に戻し、縫合する手術を行います。
手術の傷は5mmほどの小さな傷が5~6箇所程度で済みます。

当院の前田院長は、これまでに700件以上の腱板断裂手術を手掛けており、現在では「Suture Bridge法」という、腱板を強固かつ確実に固定する手術法を採用しています。
また、断裂が大きく通常の手術では修復が難しい5cmを超える広範囲断裂に対しては、関節鏡下筋前進術(Debeyre-Patte変法)を行っています。

手術後のリハビリはとても重要です。当院では腱板断裂の治療に精通した理学療法士のもとで、患者様お一人お一人に適切なリハビリを適切な時期に提供しています。
個人差はありますが、術後6ヶ月を目処にスポーツや力仕事への復帰を目指します。

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