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腱板断裂

肩の痛み、腕が上がらない、力が入らない…もしかして、その症状、肩腱板断裂かもしれません。

加齢やスポーツ、日常生活の動作でさえも引き金となり、肩に激痛が走るこの症状。実は、日本人の約7%が経験する身近な疾患なのです。

肩腱板断裂とは、肩関節の安定性と滑らかな動きを支える腱板が損傷し、断裂してしまう状態。安静時、運動時、そして夜間と、容赦なく襲ってくる痛みは、日常生活の質を著しく低下させます。

洗濯物を干す、子どもを抱き上げるといった日常動作でさえも困難になり、不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、肩腱板断裂の症状や原因、そして最新の治療法までをわかりやすく解説します。ご自身の症状と照らし合わせながら読み進め、肩の痛みから解放されるための第一歩を踏み出しましょう。

 

肩腱板断裂の症状と原因

肩に痛みや動かしにくさを感じると、日常生活にも支障が出て不安になりますよね。肩の不調を抱えながら、洗濯物

を干したり、子どもを抱き上げたり、毎日を過ごすのは大変なことです。肩腱板断裂は、加齢やスポーツ、日常生活での動作などが原因で起こる肩のトラブルの一つです。肩の痛みだけでなく、腕が上がらない、力が入らないといった症状が現れることもあります。

肩腱板とは、肩甲骨から上腕骨頭を取り囲むように付着している4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)の腱のことを指します。これらの腱は、肩関節の安定性とスムーズな動きを保つ役割を担っています。この腱板が何らかの原因で損傷し、断裂した状態が肩腱板断裂です。

今回は、肩腱板断裂の代表的な症状と原因について、詳しく解説します。ご自身の症状と照らし合わせながら読んでみてください。

肩の痛み(安静時痛、運動時痛、夜間痛)

肩腱板断裂による肩の痛みは、安静時、運動時、夜間など、さまざまな場面で現れることがあります。

安静時痛とは、腕を動かさない時でもズキズキ痛むような状態です。運動時痛とは、腕を動かそうとすると、痛みが増す状態です。そして、夜間痛とは、夜寝ている時に、痛みが増す状態です。特に、寝返りを打つたびに痛みが走り、安眠を妨げられることもあります。

肩腱板断裂では、

夜間痛と動作時痛が特徴的です。安静時にも鈍い痛みを感じる場合もあります。痛みの程度や種類は人それぞれですので、少しでも気になる痛みがあれば、医療機関への受診をおすすめします。

肩を動かすと音が鳴る(クリック音、ゴリゴリ音)

肩を動かすと、クリック音やゴリゴリといった音が鳴ることがあります。これは、肩関節の動きが悪くなっているサインかもしれません。

肩腱板が断裂すると、肩関節の安定性が低下し、骨と骨がこすれ合うことで音が発生することがあります。

音が鳴る、という症状だけでは肩腱板断裂とは断定できません。しかし音が鳴るだけでなく、痛みや動かしにくさを伴う場合は、肩腱板断裂の

可能性も考慮し、医療機関を受診しましょう。

腕が上がらない、力が入らない

肩腱板断裂の代表的な症状の一つに、腕が上がらない、力が入らないといった症状があります。腱板は、腕を上げる、回す、支えるといった動作に重要な役割を果たしています。

特に、腕を真横に上げていく外転という動作や、腕を外側に回す外旋という動作が制限されることが多いです。

これらの症状は、断裂の程度や範囲によって異なり、軽度の断裂であれば、痛みや動かしにくさを感じる程度の場合もありますが、重度の断裂になると、腕を全く上げることができなくなる場合もあります。「腕を肩より上に挙げて作業をしていると重くなってくる」「何度も上げ下げしていると挙げられなくなる」「食卓の上の物に手を伸ばそうとしてもすぐに手が出ない」

といった場合は、肩腱板断裂を疑う必要があります。

日常生活での動作の制限(着替え、洗髪など)

肩腱板断裂によって腕が上がらなくなったり、力が入らなくなったりすると、日常生活にもさまざまな影響が出ます。

着替えや洗髪、食事、トイレなど、普段何気なく行っている動作が困難になることがあります。特に、髪を洗う、ブラジャーのホックを留める、エプロンの紐を結ぶ、高いところの物を取るといった動作は、肩関節を大きく動かす必要があるため、痛みや動かしにくさを強く感じる方が多いです。また、就寝時に肩の痛みで寝返りが打ちづらく、睡眠不足に悩まされる方もいます。

このような症状が続く場合は、日常生活の質を低下させるだけでなく、精神的な負担にもつながる可能性がありますので、早めに医療機関を

受診し、適切な治療を受けることが大切です。

肩腱板断裂の検査と診断方法

肩の痛みや動かしにくさを感じた時、「もしかして肩腱板断裂?」と不安になる方もいらっしゃるでしょう。実際に診察を行う医師の立場からすると、肩の痛みは肩腱板断裂以外にも様々な原因が考えられます。自己判断で「きっと大丈夫」と放置してしまうと、症状が悪化し、日常生活に大きな支障をきたす可能性も出てきますので、医療機関を受診し、適切な検査を受けることが重要です。

肩腱板断裂の診断は、患者さんのお話(問診)、医師による診察(理学検査)、そして画像検査を組み合わせて行います。それぞれの検査で何がわ

かるのか、どのように行われるのかを理解しておくと、検査もスムーズに受けられると思いますので、以下で詳しく説明します。

理学検査(徒手検査など)

理学検査とは、レントゲンやMRIのような機器を使わずに、医師が患者さんの身体を直接触ったり、動かしたりして状態を診る検査のことです。肩に触れてみて熱感がないか、腫れていないかを確認したり、肩関節の動きをチェックしたりします。肩腱板断裂の診断では、主に以下の理学検査が行われます。

  • **視診・触診:**肩の関節の変形や腫れ、皮膚の状態などを目で見て確認します。肩の関節や周囲の筋肉を触って、痛みや圧痛、熱感などを確認します。例えば、断裂した腱板の部位に圧痛があるかどうかを確認することで、断裂の場所を特定する手がかりになります。
  • **運動痛テスト:**腕を特定の方向に動かしたり、抵抗を加えたりして、肩に痛みが出るかを確認します。腱板断裂があると、特定の動きで痛みが増強することがあります。例えば、腕を外側に捻る動作で痛みが増す場合、棘下筋や小円筋の断裂が疑われます。
  • **筋力テスト:**腕を様々な方向に動かしてもらい、筋力低下がないかを確認します。腱板が断裂していると、腕を上げる力や外側に捻る力が弱くなっていることがあります。 また、腱板断裂の程度が大きいほど、筋力低下の程度も大きくなる傾向があります。
  • **インピンジメントテスト:**腕を特定の位置に動かして肩峰下腔(肩峰と上腕骨頭の間の狭い空間)という部分を狭くし、痛みが出るかを確認します。腱板断裂があると、このテストで痛みが出ることがあります。このテストは、肩峰下インピンジメント症候群との鑑別に役立ちます。

これらの理学検査を通して、肩の痛みの原因や、腱板断裂の有無、重症度などを総合的に判断します。

画像検査(レントゲン、MRI、超音波検査など)

画像検査は、身体の内部の状態を画像で確認できるため、より正確な診断に役立ちます。肩腱板断裂の診断では、主に以下の画像検査が行われます。

  • **レントゲン検査:**肩関節の骨の状態を確認できます。腱板断裂自体はレントゲンに写りませんが、骨の状態を診ることで間接的に腱板断裂の可能性を判断する手がかりになります。例えば、レントゲン写真で肩峰と上腕骨頭の間の距離が狭くなっている場合は、腱板断裂によって上腕骨頭が上方に移動している可能性が示唆されます。また、骨棘と呼ばれる骨の突起の有無も確認します。骨棘は腱板断裂を悪化させる要因となることがあるため、重要な情報となります。
  • **MRI検査:**磁気を使って身体の断面を画像化し、腱板断裂の有無、断裂の大きさや範囲、断裂している腱板の種類、周囲の筋肉の状態などを詳細に確認することができます。レントゲンではわからない腱板の状態を正確に把握できるため、腱板断裂の診断には非常に有用な検査です。筋肉の萎縮の程度も評価することで、断裂からの経過時間を推定することも可能です。
  • **超音波検査:**超音波を使って腱板の状態をリアルタイムで確認できます。腱板断裂の有無や大きさ、断裂部位などを評価することができます。MRI検査に比べて手軽に行えるというメリットがありますが、MRI検査ほど詳細な情報は得られません。

どの検査を行うかは、患者さんの症状や医師の判断によって異なります。それぞれの検査の特徴を理解し、医師と相談しながら適切な検査を受けるようにしましょう。

肩腱板断裂の治療法

肩腱板断裂と診断されると、手術が必要なのか、どれくらい痛むのか、日常生活にどの程度影響するのかなど、様々な不安が頭をよぎると思います。実際に多くの患者さんを診察する中で、皆さんからよく聞かれる質問についても触れながら、治療法についてわかりやすく解説していきます。

保存療法(投薬、注射、リハビリテーションなど)

肩腱板断裂の治療は、まず保存療法から始めることが一般的です。保存療法とは、手術を行わずに、薬やリハビリテーションなどによって症状の改善を目指す治療法です。

保存療法の主な目的は、痛みや炎症を抑え、肩関節

の機能を回復させることです。具体的には、次のような方法があります。

  • **薬物療法:**痛みや炎症を抑えるために、消炎鎮痛剤や湿布などを用います。痛みが強い場合には、より強力な鎮痛剤を処方することもあります。これらの薬は、痛みの原因そのものを取り除くものではありませんが、日常生活を楽に送るために役立ちます。
  • **注射療法:**炎症が強い場合には、肩関節内にステロイド注射を行うことがあります。ステロイドには強力な抗炎症作用があるため、痛みの軽減に効果的です。しかし、ステロイド注射は、腱を弱める可能性があるため、頻回に行うことは推奨されていません。また糖尿病や緑内障の患者さんは注意が必要です。
  • **リハビリテーション:**肩甲骨周囲の筋肉の柔軟性を向上させ、肩関節が求心位の保たれた状態(肩関節のバランスの取れた状態)にするためのリハビリテーションを行います。具体的には、肩甲骨や頸部のストレッチ、腱板トレーニング、拡散波や超音波等の治療器具を使用した物理療法などを行います。リハビリテーションは、肩腱板断裂の治療において非常に重要な役割を果たします。

保存療法は、症状が軽い場合に有効です。また、高齢の方や持病があるなど、手術が難しい方にも適しています。保存療法が有効な患者さんは、適切な治療を行って1ヶ月〜3ヶ月で完治を迎えます。

手術療法(関節鏡視下手術 リバース型人工関節)

保存療法で効果が得られない場合や、断裂の程度が大きい場合には、手術療法を検討します。手術療法には、大きく分けて関節鏡視下手術とリバース型人工関節置換術の2種類があります。

  • **関節鏡視下手術:**肩に小さな穴を数カ所あけ、カメラや特殊な器具を挿入して行う手術です。傷が小さく、体への負担が少ないため、早期の回復が期待できます。関節鏡視下手術では、断裂した腱板を縫合したり、骨棘(骨のとげ)を切除したりします。

    • 関節鏡視下腱板修復術: 断裂した腱板を縫い合わせる手術です。縫合方法には、single row法、double row法、suture bridge法など、いくつかの種類があります。どの方法が適しているかは、断裂の大きさや形状、患者さんの状態などを考慮して決定します。腱板縫合術における代表的な手技である suture bridge法は現在広く普及しており、当院の前田院長も第一選択とすることが多い術式です。
    • 関節鏡視下棘上筋筋前進術: 断裂が大きく、腱板を縫い合わせることが難しい場合に、棘上筋・棘下筋という筋肉を肩甲骨から剥がして、縫合不能な状態の腱板断裂を縫合可能な状態にすることが出来ます。
  • **リバース型人工関節置換術:**肩関節の骨の形を変える手術です。人工関節を挿入することで、痛みを軽減し、肩の動きを改善します。腱板断裂が重度で、他の手術では効果が期待できない場合に選択されます。高齢者で広範囲の断裂や、腱板断裂性関節症などで関節自体も変形している場合に適応となります。

どの手術法が適しているかは、患者さんの年齢、活動レベル、断裂の程度、その他の合併症などを総合的に判断して決定します。

関節鏡視下suture bridge法

関節鏡視下suture bridge法は、関節鏡を用いて断裂した腱板を修復する手術法の一つです。この手術法では、特殊な糸を使用して腱板を骨に固定します。糸をブリッジのようにかけることで、腱板をより強固に固定することができます。

関節鏡視下筋前進法(関節鏡視下Debeyre-Patte変法)

関節鏡視下筋前進法は、関節鏡を用いて断裂した腱板の機能を補う手術法です。この手術法では、棘上筋・棘下筋という筋肉を肩甲骨から剥がして、腱板が元々着いていた上腕骨側に移動させて縫合します。この方法は縫合不能と思われるような大きな腱板断裂であっても縫合することができる画期的な手術方法です。

リバース型人工関節

リバース型人工関節置換術は、肩関節の構造を逆転させることで、肩の動きを改善する手術法です。従来の人工関節とは異なり、ボールとソケットの位置が逆になっているため、腱板の機能が低下していても、腕を上げることができます。

肩腱板断裂のリハビリと術後ケア

肩腱板断裂の手術後、あるいは保存療法を選択した場合にも、リハビリテーションは非常に重要です。肩の痛みや動きの制限から一日でも早く解放され、快適な日常生活を取り戻すためには、適切なリハビリテーションを行う必要があります。リハビリテーションは、肩関節の機能回復だけでなく、再断裂の予防にも重要な役割を果たします。この章では、リハビリテーションの内容や期間、術後の痛みの対処法、家庭でできるリハビリテーションなどについて解説します。

リハビリテーションの内容と期間

リハビリテーションは、手術後早期から開始することが重要です。

初期のリハビリテーションでは、肩関節周囲の筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減することに重点を置きます。肩を温めたり、マッサージしたり、ストレッチをすることで、肩の筋肉を柔らかくし、痛みを和らげます。

その後、肩関節の可動域を広げる運動や、肩甲骨の動きをスムーズにする運動などを徐々に進めていきます。肩の動きを少しずつ広げていくことで、肩の機能を回復させていきます。

リハビリテーションの期間は、断裂の大きさや手術の方法、個々の回復状況によって異なります。術後3ヶ月で軽作業、6ヶ月で重労働やスポーツ活動が可能となることが多いですが、焦らずに医師や理学療法士の指示に従って進めていくことが大切です。

術後の痛みの対処法

手術後は、痛みや腫れが生じることがあります。痛みの程度には個人差がありますが、多くの場合、痛み止めのお薬を服用することでコントロールできます。痛みが強い場合は、医師に相談して適切な薬を処方してもらいましょう。

また、アイシングも効果的です。氷嚢や保冷剤をタオルに包んで患部に当て、15~20分程度冷やすことで、痛みや腫れを軽減することができます。痛みが治まってきたら、温熱療法に切り替えることで、血行を促進し、回復を早める効果が期待できます。

再断裂の予防方法

せっかく手術を受けても、再断裂してしまうと、再び手術が必要になる可能性があります。再断裂を予防するためには、リハビリテーションを適切に行うことが重要です。特に、術後6ヶ月以内は再断裂のリスクが高いため、無理な動きや過度な負荷をかけることは避けましょう。

また、肩に負担がかかる動作や姿勢にも注意が必要です。例えば、重いものを持ち上げたり、腕を急に引っ張ったりする動作は控えましょう。正しい姿勢を保つことも大切です。猫背にならないように気をつけ、肩甲骨を寄せるように意識することで、肩関節への負担を軽減することができます。

家庭でできるリハビリテーション

病院でのリハビリテーションだけでなく、家庭でもできるリハビリテーションを行うことで、回復を早めることができます。家庭でできるリハビリテーションとしては、肩甲骨の引き寄せ運動、輪ゴムを使ったトレーニングやテーブルを拭くような動作での運動(テーブルサンディング)などがあります。これらの運動は、肩関節の可動域を広げたり、筋力を強化したりする効果があり、リハビリで保存療法中の患者さんや手術後の患者さんのご家庭での自主トレとして有効です。

肩甲骨引き寄せ運動:肩甲骨周囲の筋緊張を緩和します。術直後から可能です。両手を大腿の上に置き、骨盤を起こして胸を拡げるように深呼吸する運動と息を吐いて背中を丸める運動を交互に繰り返します。

輪ゴムを使った運動:腱板の訓練になります。輪ゴム2〜3個を人差し指と中指に引っ掛けて、小さく前ならえの姿勢になります。動かす範囲はおへそから小さく前ならえの位置です。1秒間に1往復の速さで30秒間行います。

テーブルサンディング:机をふきんで拭くような動きで肩を動かす体操です。 ふきんは濡らさず机を拭くように動かします。 この体操は座った状態で行います。肩関節の滑らかな動きの 改善に役立ちます。

以上の運動を行う場合は医師や理学療法士に相談してから行ってください。 また、痛みがある場合は無理に行わず、医師や理学療法士にお伝えください。

スポーツや仕事への復帰時期

スポーツや仕事への復帰時期は、断裂の大きさや手術の方法、リハビリテーションの進み具合によって異なります。一般的には、術後3ヶ月で軽作業、6ヶ月で重労働やスポーツ活動が可能となります。しかし、これはあくまでも目安であり、個々の状態に合わせて判断する必要があります。

復帰後も、再断裂を防ぐために、適切なウォーミングアップやクールダウンを行うこと、無理な動きをしないことなどが大切です。ロボットの腕も、急に動かすと故障しやすいため、準備運動や整理運動が大切なのと同じです。

当院での治療

腱板断裂は全てが手術の適応になるわけではありません。肩甲骨や背骨の動きやその周囲の筋肉の働きを良くするリハビリや、断裂せず残っている健常な腱板の働きを良くするリハビリや、炎症を改善する注射を行うことで、症状が改善する場合があります。

これらのリハビリ・注射を行なっても症状が持続する場合は手術が選択されます。

保存療法

  • 薬物療法
    腱板の炎症がある場合は、内服薬や注射を用いて炎症を抑え、症状の改善を図ります。
  • リハビリテーション
    肩甲骨や胸郭の動きを引き出し、残存している腱板の機能を最大限に活用することで、肩がブレなく、スムーズに動くようにすることで、症状の緩和を図ります。

腱板断裂に対する手術は、関節鏡を使用して行っています。
全身麻酔下での手術となり、約1週間の入院が必要です。手術は鹿児島市内の提携病院で前田院長が執刀しています。
断裂した腱板を元の位置に戻し、縫合する手術を行います。
手術の傷は5mmほどの小さな傷が5~6箇所程度で済みます。

前田院長は、これまでに700件以上の腱板断裂手術を執刀しており、現在では「Suture Bridge法」という、腱板を強固かつ確実に固定する手術法を採用しています。
また、断裂が大きく通常の手術では修復が難しい5cmを超える広範囲断裂に対しては、関節鏡下筋前進術(Debeyre-Patte変法)を行っています。

手術後のリハビリはとても重要です。当院では腱板断裂の治療に精通した理学療法士のもとで、患者様お一人お一人に適切なリハビリを適切な時期に提供しています。
個人差はありますが、術後6ヶ月を目処にスポーツや力仕事への復帰を目指します。

まとめ

肩腱板断裂は、加齢やスポーツ、日常生活動作などが原因で肩の腱板が損傷し、断裂した状態です。腕が上がらない、力が入らない、動かす際に痛みや音が鳴るなどの症状が現れます。

治療は、保存療法と手術療法があり、断裂の程度や症状、年齢などを考慮して選択されます。保存療法では、薬物療法、注射療法、リハビリテーションなどを行い、手術療法では、関節鏡視下手術やリバース型人工関節置換術などが行われます。

 

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