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肩が痛くて、挙がらない肩関節拘縮(凍結肩)に対する最新治療

[2026.06.05]

肩に鋭い痛みが走り、着替えや洗髪すらままならない。「ただの四十肩だから、そのうち治るだろう」と我慢を続けていませんか。鹿児島市の鹿児島中央駅から徒歩圏内に位置する鹿児島中央整形外科スポーツクリニックでは、こうした肩の悩みを「加齢のせい」で片付けることはいたしません。

一般的に四十肩や五十肩と呼ばれるこの病態は、医学的には肩関節拘縮(凍結肩)と呼ばれます。関節を包む膜が炎症を起こし、分厚く硬く縮んでしまうことで、肩が動かなくなる疾患です。放置すると回復まで数年を要したり、肩が完全に挙がらない後遺症が残ったりする場合もあるでしょう。

当院では、肩・肘疾患の診療に深く携わってきた院長の前田和彦を中心に、痛みの根本原因を追究する診療を行っています。総合病院と同クラスの1.5テスラMRIや、動的な評価が可能な超音波エコーを駆使し、患者さん一人ひとりの肩の状態を精密に診断します。痛みを取り除き、再び自由に腕を動かせる生活を取り戻すための、先進的な治療アプローチについて詳しく解説いたします。

肩関節拘縮(凍結肩)の症状について

肩関節拘縮の初期症状は、肩を動かした際のふとした違和感や「引っかかり」から始まります。次第に特定の動作で鋭い痛みが走るようになり、最終的にはどの方向に動かしても激痛が走る状態へと進行します。この痛みは日常生活を大きく制限し、精神的なストレスにもつながりやすいものです。

代表的な症状には、以下のようなものがあります。

  • 髪を洗う、服を着替えるといった「結髪・結帯動作」が困難になる。
  • 寝返りを打つたびに肩に激痛が走り、目が覚めてしまう「夜間痛」。
  • 腕を高く挙げることができず、洗濯物を干したり高いところの物を取ったりできない。
  • 痛みを避けるために肩を動かさないでいると、さらに関節が固まってしまう悪循環。

特に「夜間痛」は深刻です。肩の関節内の圧力が上がる姿勢や、冷えなどによって痛みが増強し、十分な睡眠が取れなくなるケースも少なくありません。私たちは、まずこの夜間の痛みを取り除くことを優先して治療を計画します。

 

 

病期の3つの段階(ステージ)

肩関節拘縮は、その経過において大きく3つの段階に分けられます。それぞれの時期で適した処置が異なるため、現在ご自身がどの段階にあるかを見極めることが非常に重要です。

1. 炎症期(フリージング期)

強い炎症が起きており、動かさなくても痛む「安静時痛」や「夜間痛」が顕著な時期です。関節包の炎症が最も激しく、この時期に無理なストレッチを行うと、かえって症状を悪化させる恐れがあります。まずは注射や内服薬で炎症を沈めることが先決と考えられます。

2. 拘縮期(フローズン期)

激しい痛みは少し落ち着きますが、関節包が線維化(分厚く硬くなること)し、肩の動かせる範囲が極端に狭くなる時期です。無理に挙げようとすると、肩甲骨ごと動かしてしまう「代償動作」が見られます。この時期から、適切なリハビリテーションや先進的な処置を検討していきます。

3. 解凍期(ソーイング期)

関節の硬さが徐々に取れ、動かせる範囲が広がっていく時期です。痛みも軽減していきますが、この段階で治療をやめてしまうと、十分な可動域が戻らないまま終了してしまうことがあります。最後までしっかりと機能を回復させることが大切です。

 

肩の痛みに関する詳細な情報は、当院の「肩関節拘縮」のページも併せてご覧ください。

肩関節拘縮のイメージ画像

肩関節拘縮(凍結肩)の原因について

肩関節拘縮の直接的な原因は、肩関節を包んでいる関節包という袋の炎症と肥厚です。本来は風船のようにしなやかに伸び縮みするはずの関節包が、炎症によって「糊付けされた状態(癒着)」になり、腕の骨の動きを物理的に妨げてしまいます。なぜこのような炎症が起きるのか、その背景にはいくつかの要因が重なっています。

リスク因子と身体的背景

特定のきっかけがなく発症することも多いですが、以下のような背景を持つ方は症状が出やすく、また長引きやすい傾向にあります。これらを「リスク因子」と呼び、治療計画を立てる際の重要な指標としています。

  • 全身性疾患・・糖尿病や甲状腺疾患がある方は、組織の癒着が起こりやすく、通常の治療に抵抗を示すケースがあります。
  • 過去の外傷や固定・・骨折や脱臼、手術の後に肩を一定期間固定していたことで、二次的に拘縮が起こる場合があります。
  • 姿勢の悪さ・・猫背や巻き肩などは、肩甲骨の正常な動きを妨げ、関節包の一部に過度な負担をかけ続けます。
  • 運動不足や加齢・・関節周囲の血流低下や組織の変性が、微細な損傷を招き、そこから強い炎症へと発展することがあります。

当院では「なぜ肩が固まったのか」という根本的な原因に向き合うため、日常生活の動作や姿勢のクセまで詳しくお聞きしています。原因を特定し、それを改善することが再発防止への近道となるでしょう。

肩関節拘縮(凍結肩)の病気の種類について

一言で「肩が挙がらない」と言っても、原因となる病態は多岐にわたります。当院では1.5テスラMRIを用いて、他の疾患が隠れていないかを精密に鑑別します。

原発性凍結肩(特発性)

明らかな原因や外傷がなく、自然に発症するタイプです。40代から60代に多く見られ、典型的な「五十肩」の経過を辿ります。関節包全体の広範な炎症と縮みが見られるのが特徴です。

二次性凍結肩

他の疾患が引き金となって肩が固まってしまうタイプです。原因疾患の治療も並行して行う必要があります。

  • 腱板断裂・・肩を支える腱が切れている状態で、痛みのために動かさないことで肩が固まってしまいます。
  • 石灰沈着性腱炎・・肩の腱にカルシウムの沈着が起こり、激痛とともに拘縮を招くことがあります。
  • 術後拘縮・・肩の手術後、リハビリが進まずに関節が固まってしまうケースです。

特に腱板断裂との見極めは非常に重要です。腱が切れているのか、単に関節が固まっているだけなのかによって、治療方針は大きく異なります。詳細は「腱板断裂」のページを参照してください。

肩関節拘縮(凍結肩)の治療法について

鹿児島中央整形外科スポーツクリニックでは、痛みを抑えつつ、最大限の可動域回復を目指すために、保存療法から高度な処置まで幅広い選択肢を用意しています。

1. 薬物療法とハイドロリリース

強い炎症がある時期には、消炎鎮痛剤の処方や、関節内へのステロイド・ヒアルロン酸注射を行います。また、超音波エコーを見ながら癒着した組織の間に薬液を注入するハイドロリリースも有効です。組織の滑走性が改善されることで、その場で可動域が広がることを実感される方もいらっしゃいます。

ハイドロリリースの詳細については、「ハイドロリリース」のページをご覧ください。

2. 専門的なリハビリテーション

理学療法士がマンツーマンで、硬くなった組織を丁寧にほぐし、肩甲骨や胸郭の動きを整えます。当院ではピラティスをリハビリに取り入れており、体幹から肩の動きをサポートする高度なアプローチも可能です。

リハビリの詳細は、「リハビリテーション科」のページや「ピラティス」のページを参照してください。

3. サイレントマニピュレーション(非観血的関節授動術)

リハビリで改善が乏しい重度の拘縮に対して行われる、現在広く用いられている処置です。首の神経にブロック麻酔をかけ、肩の感覚がない状態で医師が手動で関節包の癒着を剥がしていきます。処置中の痛みはほとんどなく、短時間で劇的な可動域改善が期待できる画期的な方法です。

4. 先進的な再生医療(PRP療法)

ご自身の血液から抽出した成長因子を濃縮して患部に注入するPRP療法も選択肢の一つです。組織の修復を促し、炎症の沈静化と予後の改善を図る自由診療の治療法です。詳しくは「PRP療法」のページをご覧ください。

5. 関節鏡下授動術(手術療法)

あらゆる保存療法を行っても改善しない難治性のケースでは、院長の前田和彦が提携病院にて、関節鏡を用いた精密な手術を行います。数ミリの傷口からカメラを挿入し、硬くなった関節包を直接切り離すことで、可動域を確実に回復させます。

料金について

当院の診療は基本的に健康保険が適用されます。一部の特殊な検査や自費診療については、以下の目安表をご参照ください。

項目 費用(目安) 備考
保険診療(3割負担時) 数百円~数千円 初診・再診、リハビリ、投薬など
1.5T MRI検査 約5,000円~7,000円 保険適用(3割負担の場合)
サイレントマニピュレーション 保険適用 別途、再診料や麻酔料が必要
PRP療法 当院規定による 自由診療(詳細はスタッフまで)

肩関節拘縮(凍結肩)についてのよくある質問

Q1. 四十肩・五十肩は放っておけば自然に治るのですか?

A1. 多くの場合は1〜2年で痛みが落ち着きますが、自己判断で放置すると肩が固まったままになり、日常生活に支障をきたす後遺症が残ることがあります。早期に的確な診断と治療を開始することで、痛みの期間を短縮し、以前のようなスムーズな動きを取り戻すことが可能です。

Q2. 痛みがある時は、痛みをこらえてでも動かした方が良いですか?

A2. 時期によります。炎症が強い時期に無理に動かすと、さらに炎症が広がり拘縮が悪化する恐れがあります。一方で、拘縮期に入ると適切な負荷でのストレッチが必要です。医師や理学療法士の指導のもと、現在のステージに合った適切な運動を行うことが回復への近道です。

Q3. 糖尿病の持病があると、治りにくいというのは本当ですか?

A3. はい、医学的な統計でも糖尿病の方は凍結肩になりやすく、また重症化しやすいことが知られています。高血糖状態が続くと関節のコラーゲン組織が硬くなりやすいためです。内科とも連携を取りながら、慎重かつ粘り強く加療を続けていく必要があります。

Q4. サイレントマニピュレーションは、誰でも受けられますか?

A4. 多くの患者さんに適応がありますが、骨が非常に脆い方や特定の合併症がある方には慎重な判断が必要です。まずはMRIやエコーで肩の状態を詳細に確認し、この処置がご自身にとって適した選択肢であるかどうかを検討いたします。

院長より

「腕が挙がらない」という不自由さは、皆さんの想像以上に生活の質を低下させます。夜も眠れないほどの痛み、大好きだったスポーツや趣味を諦めなければならない辛さは、計り知れないものです。

私たちのクリニックでは、痛みを一時的に抑えるだけでなく、「なぜ痛みが出たのか」という根本原因に、徹底して向き合います。院長の私は、これまで肩・肘疾患の専門家として、1,000例を超える多くの手術や処置に携わってきました。その経験から言えるのは、適切なタイミングで適切な治療を行えば、肩の悩みは必ず改善へ向かうということです。

1.5テスラMRIや高精度なエコーといった充実した設備を備え、理学療法士とともにチームで皆さんの「動かせる喜び」を取り戻すための伴走をいたします。鹿児島中央駅からすぐの場所で、私たちはいつでも皆さんをお待ちしています。歳のせいだと諦めず、その痛み、ぜひ一度当院にご相談ください。

この文章の作者
鹿児島中央整形外科スポーツクリニック
院長:前田 和彦

学会・専門資格等

  • 日本整形外科学会
  • 日本肩関節学会
  • 日本整形外科スポーツ医学会
  • 肩・肘疾患の関節鏡手術年間100例以上の執刀経験

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